〔種類〕 ◆パイプレンチ以外の配管工事用工具に、パイプバイス、パイプカッタ、パイプねじ切り器、ウォータポンププライヤ、鎖パイプレンチ等があります。 パイプバイスは、工事用車両に取り付けたち、脚付きのものを工事現場に持ち込んだりして現在でも多く使われています。しかし、パイプカッタやパイプねじ切り器は、電動パイプねじ切り機(パイプマシン)の発達に伴って、ほとんど使われなくなっていますので、ここでは簡単な説明に留めます。 ウォータポンププライヤはプライヤの項を、鎖パイプレンチはパイプレンチの項を参照して下さい。 | |||||||||||||||||
●パイプバイス(パイプ万力) パイプを切断したり、パイプにねじを切る場合、バイプを正しく確実に保持するための万力です。 現在では、パイプのねじ部に継手をねじ込んだり、取り外したりするのに使われます。 | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
一般には作業台に固定して使いますが、大部分は工事現場で使うことが多く、可搬式にして工事用車両に取り付けたり、脚付きパイプバイスを工事現場近くに持ち込んで使うことがほとんどです。 この使い方は、使うパイプの外径より少し大きめにハンドルを回して上下の歯を開き、パイプを万力の中に入れてフレームを閉じるとベースにフックが引っ掛かり、フレームが開かなくなりますので、パンドルでねじを回すことによって、上下の歯の間にパイプを挟み込むことができます。 | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
上下の∨溝の歯はギザギザになっていて、その部分がパイプの外周に食い込み、パイプを滑らないように固定します。機能上も精度上も、問題になるところは何もありません。下表に呼び寸法と締め付けられるパイプ外径の関係を示します。 | |||||||||||||||||
| |||||||||||||||||
| |||||||||||||||||
●パイプカッタ 配管用炭素鋼鋼管やガス管などを切断する工具で、弓鋸や切断砥石で切粉を出して切断するのでなく、難しい言葉ですが"塑性変形"で切粉を出さずに切ってしまうのが特徴です。 1枚刃と3枚刃の2種類がありますが、一般に多く使われているのは1枚刃ですので、1枚刃のパイプカッタについて説明します。 | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
切断しようとするパイプを受ローラーとカッタホイールの間に入れ、ハンドルを回して挟み込み、最初は軽く案内溝を作る程度に締め付けて、パイプ局りにパイプカッタを回転させ、パイプ外周に正しく案内溝がついたか確認してから、ハンドルを回しながらパイプカッタを回していきます。 | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
パイプカッタを回す方向は、どちら方向でも構いませんが、パイプカッタがパイプに対して直角になっていないのを無理に回したり、切断操作中にパイプカッタをねじったり、横に押すような力を加えますと、カッタホイールに無理な力が働き刃先部分を破損させることになりますので、注意する必要があります。カッタホイールは交換することができ、カッタホイールだけでも購入することができます。 | |||||||||||||||||
| |||||||||||||||||
●パイプねじ切り器 パイプねじ切り器は、パイプにねじを切る時に用いる工具で、オスタ型とリード型の2種類があります。 オスタ型パイプねじ切り器は、4枚が1組になった"チェーザ"と呼ばれる刃物でねじを切るようになっています。 | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
チェーザには、ねじ切りのできるねじの呼び寸法と、1〜4の番号が付いていますので、切ろうとするねじの呼び寸法のチェーザを、本体の1〜4の番号に合わせて装着します。この順番を間違えますと、ねじ切りができませんので注意して下さい。 チェーザは、"1/2〜3/4"というようなねじの呼び寸法が表示されており、1組のチェーザで2サイズのねじが切れるようになっています。 チェーザを本体にセットしたら、切ろうとするねじの呼び寸法に目盛盤を合わせクランプし、ダイス(丸コマ)と同じような操作をすればねじが切れますが、1回でねじを切るには、切削量が多いので1度に深く切り込むことは避け、荒削り、仕上げ削りに分けて切れる機構が付いていますので、最低でも2回でねじを仕上げるようにして下さい。 ねじが切り終わったら、偏心カムハンドルを操作し、チェーザを後退させれば、そのままパイプから取り外すことができます。 リード型ねじ切り器は、2枚1組のチェーザてねじを切るようになっています。 オスタ型のように、1組のチェーザで2サイズのねじを切ることはできません。 ダイスと同じで、1組のチェーザで1サイズの呼び寸法のねじしか切れず、同じピッチのねじを切る場合でもねじ寸法が変わればチェーザを変えなげればなりません。 ねじを切るには、オスタ型と同じ操作をすればよいのですが、ねじ切りが終わってからチェーザを後退させる機構がありませんので、ダイスと同じように逆転させなげればパイプから取り外すことができません。 | |||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||
|