6.モンキレンチ
 
 
〔用途〕
◆モンキレンチはボルト・ナットの締め付けや、取り外す時に使われます。
 
〔特徴〕
◆モンキレンチは、ウォームとラックの噛み合わせで、口の開閉を調節し、ボルト・ナットの大きさに合わせて使用することができます。
 
〔種類〕
◆JISマークの付いたモンキレンチは、品質性能によって、次のマークが付いた種類があります。
H・・・強力級 N・・・普通級 P・・・部分鍛造品
●H級とN級は、本体・下あごともに、全鍛造品で作られています。
●P級は、本体が可鍛鋳鉄品で、下あごは鍛造品で作られています。
●口の傾き角度が、15度と26度のものがあります。
●全体の長さで、下表の種類があります。
呼び寸法 100 150 200 250 300 375 450 600
全  長 110 160 210 260 310 385 460 610
 
〔使い方〕
◆モンキレンチを使う時は、用途に最適なものを、強力級(H級)・普通級(N級)・部分鍛造品(P級)の中から選び、回すボルト・ナットに合った寸法のものを使うことが大切です。これによって、作業能率の向上と、身の安全も確保されます。
 
◆モンキレンチを使う時には、まず柄をしっかり握ること。そして、回す時には、下あごの方向に回して下さい。(図1参照)
図
◆モンキレンチを使う時には、回すボルトの頭またはナットの側面ヘ、モンキレンチのあごの面が、ぴったりとつくまでウォームで締めて下さい。(図1参照)
図
◆ボルト・ナットを回す時には、必ずモンキレンチをボルト・ナットに直角の形で、平行に回して下さい。(図2参照)
この時、ボルト・ナットを少し押し付けるようにして回すと、外れにくくなります。
図
◆ボルト・ナットの大きさに合わせて、使用できるモンキレンチの寸法。
注)普通六角ボルトの時とする。
モンキレンチの寸法
(mm)
あごをいっぱいに開い
た時の寸法(mm)
回すボルト・ナットの呼
び寸法(mm)の最大
100
150
200
250
300
375
450
600
13
20
24
29
34
44
55
65
8
12
16
18
22
27
36
42
 
警告
非絶縁工具です。電気の通じた回路へは、使用しないで下さい。
 
注意
1. 逆の方向に回しますと、下あごに無理な力が掛かり、壊れる原因になります。(図3参照)
2. ボルトの頭またはナットとモンキレンチの間にすき間ができますと、回すために力を入れた時に、モンキレンチが外れて怪我をすることがあります。(図4参照)
角がつぶれたボルト・ナットを回す時にも、モンキレンチが外れることが多いので注意して下さい。
3. モンキレンチを、ボルト・ナットに対して傾けて使用しないこと。滑ったり、外れたりします。(図5参照)
4. モンキレンチの柄に、パイプを差し込んで回すと、大きな力が掛かって壊れる原因になりますので使用しないで下さい。(図6参照)
5. モンキレンチの柄に、ハンマなどで衝撃を与えないで下さい。(図7参照)
6. 用途以外には使用しないで下さい。
 
図